ペトラ・ハメスファール(Petra Hammesfahr、1951年5月10日 - )は、ドイツの小説家、推理作家、脚本家。女性。ドイツ西部のノルトライン=ヴェストファーレン州ティッツ生まれ。ケルン郊外のケルペン在住。ドイツでは「ケルンのアガサ・クリスティー」、「ライン河畔の女性版スティーヴン・キング」などと呼ばれている。

略歴

17歳で小説を書き始める。1991年にサイコスリラー小説『男たちを愛した女』(未訳 Die Frau, die Männer mochte)でデビュー。1993年に発表したサイコスリラー小説『静かな男ゲナルディ』(未訳 Der stille Herr Genardy)で脚光を浴びる。この作品は映画化もされた。1995年に『ガラスの空』(未訳 Der gläserne Himmel)でライン文学賞を受賞。その後、1999年発表の『記憶を埋める女』(Die Sünderin)が大ヒットとなり、人気ミステリ作家としての地位を確固たるものとする。同年発表の『人形を埋める男』(未訳 Der Puppengräber)、翌2000年発表の『母親』(未訳 Die Mutter)も相次いでベストセラーになった。『母親』は同年、第1回ドイツ女性推理作家賞を受賞している。

2002年にはスイスのミステリ賞であるブルクドルフ・ミステリ賞を受賞。小説を多数発表しているほか、映画やテレビドラマの脚本家としても活躍している。

娘のミヒャエラ・F・ハメスファール(Michaela F. Hammesfahr、1969年生まれ)は2010年にファンタジー作家としてデビューした。

2017年に『Die Sünderin』が『The Sinner』のタイトルでアメリカでドラマ化され、2018年にシーズン2が放映された(en:The Sinner (TV series))。日本ではネットフリックスの『The Sinner 記憶を埋める女』『The Sinner 隠された理由』として放映された。2021年11月18日、同年12月1日に最終回を迎えるシーズン4で打ち切りが決まった事が発表された。

日本語訳作品

  • 記憶を埋める女 (訳:畔上司、2002年11月、学習研究社、ISBN 4054015182)(Die Sünderin (1999))

脚注

参考文献

  • 福本義憲「九〇年代のドイツ・ミステリ」(『ミステリマガジン』1999年3月号)
    • 「90年代のドイツ・ミステリー」のタイトルで福本義憲「ドイツ・ミステリーの館『青猫亭』」に再掲[1]
  • ペトラ・ハメスファール『記憶を埋める女』(2002年11月、学習研究社) 訳者あとがき(畔上司)

未訳作品の日本語タイトルは上記の文献に従った。

関連項目

  • 推理作家一覧#ドイツ語圏

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