ジュリー・テイモア(英: Julie Taymor 1952年12月15日 - )は、アメリカ合衆国マサチューセッツ州出身の舞台演出家、映画監督、脚本家。1997年公開のミュージカル版『ライオンキング』で演出作家としてデビューし、トニー賞最優秀監督賞のほか衣装デザイン賞を贈られる。

略歴

米国マサチューセッツ州にて、政治学の大学教授であった母と産婦人科医の父の間に生まれる。

幼いときから演劇に魅了され、色々な劇団に携わる。15歳時には、両親の薦めで海外生活体験プログラムに参加、スリランカ、インドに滞在した。パリでは、ジャック・ルコック国際演劇学校(École Internationale de théâtre Jacques Lecoq)(英語)でパントマイムを学んだ。 帰国後、オバーリン大学に入学。神話学を学びながらジョセフ・チャイキン主催オープンシアター(英語)に参加。また、在学中の1973年夏には、シアトルで行われた東洋文化のワークショップで、インドネシアの仮面舞踊演劇トペン(英語)や、人形劇ワヤンについて学んだ。

1974年の卒業後、ワトソン奨学金を得て日本では文楽を学び、インドネシアでは仮面舞踊のグループを立ち上げた。

ブロードウェイ・ミュージカルの『ライオン・キング』の演出で女性監督初のトニー賞を、シェイクスピア劇場カンパニー (英語)から同じくウィリアム・シェイクスピア古典演劇賞を受賞した(通称Will Award)。映画『フリーダ』でメキシコの画家フリーダ・カーロを描きアカデミー賞最優秀オリジナル曲賞(「Burn It Blue」作曲)以下5部門の候補に残った。映画『Across the Universe』は著作権者のオノ・ヨーコとポール・マッカートニーの承認を受けている。若手の舞台演出家を対象に、2016年に助成制度「テイモア世界演劇フェローシップ」Taymor World Theater Fellowship を創設した。これはアフリカ、中南米、アジア、中東の希望地を訪れて演劇の現場を取材し、帰国後、アメリカの演劇界交流につくす人材を選ぶ制度で、旅費滞在費に当てる助成金3万アメリカドルを支給して新しい体験と実験の機会を提供する。

2022年には第35回東京国際映画祭のコンペティション部門審査委員長に就任した。

主な監督作品

  • フールズ・ファイア(英語) Fool's Fire (1992年)
  • タイタス Titus (1999年)
  • フリーダ Frida (2002年)
  • アクロス・ザ・ユニバース Across the Universe (2007年)
  • テンペスト The Tempest (2010)
  • グロリアス 世界を動かした女たち The Glorias (2020)

舞台作品

  • Juan Darien (1996)
  • ライオン・キング (1997)
  • The Green Bird (2000)
  • The Magic Flute (2005)
  • Spider-Man: Turn Off the Dark (2010)

脚注

注釈

出典

外部リンク

  • ジュリー・テイモア - IMDb(英語)

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